バックエンドエンジニア、かつ、ダイエット目的で再開した空手で最近なぜか参段に昇段した私が考える「さいきょう」の護身術について解説します。
この記事での「さいきょう」とは、「誰でも実践できて費用対効果が高い」ことを指します。
まず、個人的には、全ての状況に対応できる万能の護身術は存在しないと考えています。武器あり、大人数あり、闇討ちあり、など状況を上げていけばキリがないからです。
そこで、この記事では最小限の労力で最大限の効果を上げることを目指します。誰でもできるうえに、費用対効果がかなり高いと考えています。格闘技や武道の経験がなくても大丈夫です!
結論
- 護身の観点として、交通事故に対する備えも重視する。
- 他人は突っ込んでくるという前提で行動する。
- 危険な場所の認識をアップデートし続ける。
きっかけ
家族で買い物に行く途中、横断歩道の信号が青に変わったので渡り始めました。
その刹那、赤信号で停止していたトラックが急に発進しました。
私たち家族もトラックも、間一髪のところで止まったので怪我人は出ませんでしたが、もしどちらかが気づくのが遅れたら、大惨事になっていたでしょう。
何から身を守るか
護身というと、犯罪を犯す気満々の人から身を守ることだと認識されがちです。
しかし現実には、そのような意図した犯罪よりも、意図しない事故の方が、発生件数が圧倒的に多いです。
ここでの意図した犯罪の代表例としては「殺人・強盗・暴行・傷害」、意図しない事故の代表例としては「交通事故」を想定しています。
| 年 | 殺人 | 強盗 | 暴行 | 傷害 | 交通事故 |
|---|---|---|---|---|---|
| 2020年 | 929件 | 1,397件 | 27,637件 | 18,963件 | 309,178件 |
| 2021年 | 874件 | 1,138件 | 26,436件 | 18,145件 | 305,425件 |
| 2022年 | 853件 | 1,148件 | 27,849件 | 19,514件 | 300,839件 |
| 2023年 | 912件 | 1,361件 | 30,196件 | 22,169件 | 307,911件 |
| 2024年 | 横ばい〜微増 | 増加傾向 | 増加傾向 | 増加傾向 | 290,792件 |
【出典】
- 警察庁 犯罪被害者白書
- 警察庁 交通事故統計
- ※ これらをもとに筆者整理。
トクリュウ(匿名・流動型犯罪グループ)や通り魔に備えることは当然重要ですが、この発生件数を考慮すると、まずは遭遇する可能性の高い交通事故等への備えを優先する方が合理的だと考えます。
そして私個人の話ですが、「誰かに殴られそう😭」と思ったことよりも、「もう少しで轢かれるところだった😱」と感じた回数の方が、比較にならないほど多いです。
そこで、護身の文字通りに「身を護る」に立ち返って、一番効果がありそうな
- 自分と家族が歩行者である場合に交通事故からどう身を護るべきか
に焦点を当てます。
意識するべきこと
一般的に言われていることは実践している前提とします。
例えば、
- 道を渡る時は一時停止をして左右を確認する
- 明るい色の服や反射材を身に付ける
- 歩きながらスマホを操作したり音楽を聞いたりしない
などは実践済みの上での話です。
他人を信用しきらない
一番大事なことは、他人を信用しきらない、ということです。ここでいう他人には、自動車のみではなく自転車や他の歩行者も含みます。
システム開発でいうところのゼロトラストの考え方に近いと考えていただければと思います。
私も含め、
- 車は赤信号で止まるべき
- 坂道を下ってくる自転車は減速するべき
- 別の歩行者が近くにいるときは手に持っているものを振り回さないべき
と思っている(もしくは思いたい)人も多いのではないでしょうか。
しかし、あくまで他人は他人です。別のことで頭がいっぱいだったり、ついうっかりしていたり、そもそも常識が通用しなかったり、様々です。
自分の正義を振りかざした結果、自分だけではなく大切な家族が傷ついてしまっては本末転倒です。
まずは、他人を信用しきらないこと、他人の行動に自分や家族の安全を委ねないことを、大切にしましょう。
危険な場所の認識をアップデートし続ける
見慣れぬ土地では「この辺りは見通しが悪いな」とか「車の往来が多いな」とか考える機会もあると思います。
しかし、時間が経つにつれて、以下のリスクが出てきます。
- いつも大丈夫だから今日も大丈夫だと思ってしまう
- 気がつかないうちに環境が変わっている
「いつも大丈夫だから今日も大丈夫だと思ってしまう」は、心は遺伝子の論理で決まるのか-二重過程モデルでみるヒトの合理性|要約・感想|人はなぜ非合理な判断をしてしまうのか【書籍から学ぶ】 でも解説したように、ルーティーンに組み込まれてしまうと、つい発生してしまいます。
「気がつかないうちに環境が変わっている」も厄介で、例えば新しいお店ができたり、工事が始まったりして、人や車の動線が変わることがあります。
そのため、危険な場所の認識をアップデートし続ける必要があります。
毎日のアップデートは大変だと思うので、店や工事など周囲の環境が変わったり、ヒヤッとする場面を見聞きした際にチェックしましょう。
情報をアップデートするという点は、仕事や育児に対しても言えることなので、他の分野に対しても横展開したいですね。
【男性限定】家族を守れる位置をキープする
きっかけでお話しした事故未遂の状況を整理すると、以下の通りです。
- 車側は一方通行
- 横断歩道を渡る時、妻と娘が車側にいて、私は車とは遠い位置にいた
もしトラックが信号を無視して急発進して突っ込んできた場合、私より妻や娘の方が危険です。
この場合、私が車側にいるべきだったと猛省しました。
各場所によって、道路側が安全か、建物側が安全か、車が対面通行の場合は左右どちらが見通しが良いか、など様々です。意外と、上からものが落ちてくるリスクもあります。
各場所によって、自分の家族をより守れるポジションを確保しましょう。
そして、男なら身を挺して家族を守りましょう!
【余力があれば】視野を広く持つ
これは、空手(特に自由組手)でよく言われることの応用ですが、何かしらのスポーツをやられている方であれば納得していただけやすいかもしれません。
ここでいう視野が広い状態とは、あちこちを見ることではありません。目標はしっかり見つつも、目標の外側もぼんやりと見えていて、全体が視野に入っている状態です。
歩きスマホやよそ見・脇見に加えて、俯いて地面を見ながら歩くことや、目的地を一点凝視することも、個人的には危険だと考えています。
他者の急な行動にいかに早く気付けるかで、生存率や怪我の程度が大きく変わります。
実際、トラックが急発進した時に妻はスマホでお店を調べていた(俯いているうえに、スマホを見ており、一点を凝視しているので、危険要素が重なっていた)ので全く反応できず、トラックから遠くにいた私の方が先に気付いて反応しました。
一方で、逆に、あちこちキョロキョロすることはお勧めできません。
第一に挙動不審に見られて通報されたり職質されるリスクが上がります。次に、ちょっと危険な方々からガン飛ばしていると見られて絡まれるリスクも上がります。最後に、家族から不審がられます。
なので、あくまで自然な範囲で視野を広く持ちましょう。
まとめ
最近はトクリュウによる犯罪がニュースでも取り上げられる機会が増えているので、護身というと「強盗・殺人・傷害」などに対応するというイメージを持たれることも多いと思います。
しかし実際には
- 他人を過信しない
- 危険を先読みする
- 立ち位置を工夫する
- 視野を広く持つ
といった意識の方が、日常でははるかに効果的だと私は考えています。
まずは、自宅周辺や通勤・通学路で「どこに危険が潜んでいるか」を改めて見直してみてください。
以上
