現在のチームに参画してから早2年が経ちました。
私はこのチームで初めてアジャイル開発に触れました。参画から今まで、何となくやれてきてしまっているのですが、これからは私自身がチーム全体のパフォーマンス向上に貢献できるように、アジャイル開発について改めて勉強したいと思うようになりました。
そこで、アジャイル開発に関する書籍等を数冊読んで、知識やスキルの補強と向上を図ります!
1冊目は「いちばんやさしいアジャイル開発の教本」です。いつものように、私が特に勉強になったと思った内容と個人的な感想を、備忘録としてまとめています。
Chapter1 アジャイル開発の世界
IT市場やビジネス環境の現状を踏まえた上で、なぜアジャイル開発が必要とされつつあるのかが、筋道立てて解説されています。
このChapterを読むことで、これからアジャイル開発の重要性がますます高まるということを理解できました。
Chapter2 なぜアジャイル開発なのか
従来型の開発手法であるウォーターフォール型と対比することで、アジャイル開発の特長が解説されています。
私自身はウォーターフォール型の開発が多かったのですが、その時に感じていた不満や体験した悲劇を発生させないためにも、アジャイル開発が非常に有効だと理解しました。
とくに、開発後期のデスマーチを避けるにはもってこいですね!
一方で、チーム内で発言力があるメンバーの人間性があまりよろしくない場合は、どの開発手法を採用しても悲惨な結果には変わらなそうだとも感じました。
Chapter3 アジャイル開発がもたらす変化
アジャイルソフトウェア開発宣言と、その宣言がチームとプロセスにもたらすプラスの変化が解説されています。
今までの手法を否定したくなることもありますが、個人的には「左記のことがらに価値があることを認めながらも」という一文が非常に大事だと感じます。
どちらもメリットとデメリットがあるので、良いところを状況に合わせて採択していきたいです。
従来型の開発手法では、頻発する仕様変更などに辟易とすることも多かったので、あの時にアジャイル開発(とまではいかなくても反復型や漸進型)で進められればなぁ、としみじみと思いました。
Chapter4 アジャイル開発の中核にあるコンセプト
アジャイル開発が大切にしている3つのコンセプトである、チーム・インクリメンタル・イテレーティブ、について解説されています。
実際にアジャイル開発を採用している時に、なぜこのプラクティスを実施しているのかや、チームに合うように修整した理由などを見つめ直すときの指針になると感じました。
また、まずはチームが非常に大事だなということを改めて実感できます。
私自身の普段の行動が、チームに対してどのような影響を及ぼしているのか、更に良い影響を及ぼすためにはどうすれば良いのか、を日々考えて行動します!
Chapter5 小さく始めるアジャイル開発
チームにアジャイル開発を取り入れる際に
- どのようなプラクティスを取り入れるのか
- それはなぜ取り入れるのか
- どのように取り入れるのか
が解説されています。
これから取り入れるチームにとってはもちろんのこと、すでに取り入れているプラクティスが本来の目的通りに機能しているのかをチェックする契機になると感じます。
私としては、タスクをもう少し細かく分割した方が良いかもと思いました。
Chapter6 上手に乗りこなすためのカイゼン方法
アジャイル開発を実践するうえで発生しがちな課題と、その対策が解説されています。あるあるな課題がてんこ盛りです笑
私が現在参画しているチームでも、ミーティングに主要メンバーが参加できないことが稀によく発生したり、タスクが大量に発生して散乱したり、思い当たることが色々とありました。
その課題に対して自分の意見を持ちつつ、チームメンバーにその意見をぶつけてみて、チーム自体をカイゼンしていきたいです!
Chapter7 アジャイル開発の理解を深める
Chapter7では、アジャイル開発に馴染みがない人がアジャイル開発に対して抱いている印象や誤解について、解説されています。
私自身も、アジャイル開発を実際にやってみるまではそのようなイメージを持っていました。とくに、ドキュメントって基本的に書かないよね、とか、設計をあまりせずにいきなり実装するのかな、という印象を持っていました。
ウォーターフォール型開発しかやっていないと実感が湧かず、勉強しても本当の意味で理解ができていなかったので、アジャイルソフトウェア開発宣言と紐づけて改めて理解を深めたいです!
Chapter8 アジャイル開発はあなたから始まる
もう10数年前になりますが、私がまだ会社員だった頃に上司から「本社でアジャイル開発に関する説明会があるから、参加して今のチームで採用できそうか検討してほしい」と言われたことがありました。
前提知識がほぼない状態で説明会に参加したことと、完全に保守運用のチームだったために、「NO」という答えを上司とチームに返答したことを思い出しました。
しかしこの書籍を読んで、あのチームの保守運用の方法は、ある意味アジャイル的だったのかなと感じています。
当時に一瞬だけ興味を持ったもが携われなかった技術に、今になって携われていることは、幸せなことなのかもしれません。
全体まとめ
平易な言葉で丁寧に解説されている書籍なので、何かしらの開発業務に携わったことがある方なら非常に読み進めやすいと感じます。
また、私みたいに何となくアジャイル開発のチームで問題なくやれているが、実はちゃんと勉強したことがない方にとっても、基礎を改めて固めるという意味で良い本だと思います。
この本で学んだことを明日からの現場に1つでも持っていければ、読んだ意味があるでしょう。
以上