資格試験に向けて勉強をする必要があったり、仕事で業界や技術に関する新しい知識を頻繁に学ぶ必要があったりする方の中には、
「同じ書籍を7回読めば情報をインプットできる」
という言説を聞いたことがある方もいらっしゃると思います。そして、その方法に対して眉唾物だと思った方も多いのではないでしょうか?
私自身も、正直なところ半信半疑でした。
しかし、仕事のみならず、育児や家事も含めて様々な知識やスキルをインプットする必要が出てきたので、その方法や有効性、実現可能性などを確かめたくなりました。
「7回読み勉強法」は、本を繰り返し読むことで知識を定着させる学習法です。
どんな試験も一発合格する完全独学術という書籍で解説されていましたので、要点をまとめました!
「7回読み勉強法」はなぜ眉唾だと感じたのか
著者が優秀すぎる
最初に思ったことは、著者が非常に優秀だから実現できたのではないか、ということです。
著者については、以前に見聞きしたことがあります。
現役で東京大学に入学し、学生時代に司法試験に合格し、東京大学を主席で卒業して財務省に入省された方。
そのように記憶していました。
私のような一般人にとっては、雲の上の存在です。ちなみに、私は東京大学の2次試験で落ちているので、彼女の実力の高さは心底尊敬します!
そのような方が提唱する方法を、自分にも実践できるのかは非常に疑問でした。
7回も読む時間がない
次に思ったのは、「同じ本を7回も読む時間がない」という点です。
私の場合、本の内容や難易度にもよりますが、内容が新しかったり高度だったりするページであれば1ページあたり大体5分くらい、簡単な内容でも1ページあたり1分くらいかかります。
平均で1ページ3分としても、200ページの本を読むのに10時間かかります。
7回読むと70時間、1週間が168時間なので、1週間のうちの4割以上を占める計算になり、現実的とは言えません。
さすがに厳しいのではないか、というのが本音です。
本当に理解できるのか
最後に思ったことは、7回読むのは良いとして、それで内容を理解できるのか、ということです。
私としては、完璧に記憶し切る必要はありませんが、読むだけで根幹となる知識や概念を理解できているのかを疑問に思いました。
「7回読み勉強法」のやり方(手順まとめ)
私の懸念が単なる杞憂なのか。それを明確にするために、まずは読んでみました。
著者が「7回読み勉強法」と記しているので、記載は書籍に合わせます。
また、ブログの内容は私がまとめたものなので、もっと詳しく知りたい方や、著者が「7回読み勉強法」に辿り着くまでの背景を知りたい方は、どんな試験も一発合格する完全独学術 を実際に読んでみることをお勧めします!
概要
前提
- インプットに集中する。
- 各回は1〜2日くらいは間隔を空ける。
1〜3回目
- 目的は、書籍全体をざっと「眺める」こと。
- 書籍全体のイメージをつかむことがポイント。
- 内容はほぼ理解できなくて良い。
4〜5回目
- 目的は、以下の2つを知ること。
- どこに何が書いてあるのか。
- 書かれていることが何を意味するのか。
- 書籍の理解度が8割程度になっていると良い。
6〜7回目
- 目的は、書籍の内容を頭に「叩き込む」こと。
- 図版や資料を含めて細かいところまで完全に理解して、アウトプットできる状態にする。
各回の内容
前提
- 1ページあたり400〜500文字の書籍を想定している。
- ページをめくるペースの維持が大事である。
1回目
- 読まずに全体を眺める。
- 1ページあたり4秒のペースで、本文の文字だけをさらっと眺めていく。
- 眺め方は、2〜3行分をまとめて「左から右 → 右から左」を繰り返す。
- 形として目立っている単語を目で拾い、頭の中で視覚的に再現する。
- 理解度はほぼゼロでOK!
2回目
- 読むペースと眺め方は1回目と同じ。
- 本文の文字に加えて、数字と注釈の文字も拾う。
3回目
- 1ページ8秒のペースで眺める。
- 眺め方は、1行ずつ「左から右 → 左に戻って左から右」を繰り返す。
- 引っかかった単語を頭の中で再現する。
- 「好き」「嫌い」という感情も意識しながら眺める。
- 理解度は「この辺にこんなことが書いてあったな」程度でOK!
4回目
- 文章の意味を拾いながら「読む」。
- 1ページあたり20秒のペースで、テンポ良く黙読する。
- 図版や表も、さらっと目で追いかける程度で読む。
- 理解度は2割程度でOK!
5回目
- 読むペースは4回目と同じ。
- 図版や表も読むことで、初めて書籍を全部通読する。
- 頭の中で、次に読む箇所の内容を少しずつ予想して、書籍と対話をしながら読み進める感覚。
- 理解度は8割くらいまで高められればOK!
- 試験問題に解答できるレベルかというと、まだ甘い状態。
- 一般的な趣味の読書であれば、この段階で十分な理解度である。
6回目
- 1ページあたり25秒のペースで、「普通の黙読」と「拾い読み要約」をワンセットで行う。
- 普通の黙読:1ページを普通に1行ずつ読み終える。
- 拾い読み要約:1ページを1回目と同じ手法で読み返して頭の中で要約する。完全に文章化せずに、単語ベースでつなげる。
7回目
- 読むペースは6回目と同じ。
- 1ページごとに「拾い読み要約」→「普通の黙読」の順番で読む。
- 拾い読み要約:6回目の要約を思い出しながら要約する。
- 普通の黙読:正しく要約できているかを答え合わせしていく。
補足
- 7回読みが難しい場合は、3回読み(2回目→4回目→6回目)という短縮版を試してみる。
- 問題集に着手するのは、7回読みのあとが良い。
- 7回読んでも理解が完璧ではない場合は、7回目と同じ要領で8回目、9回目…と読み続ける。
- コラムは上級者向けなので、読み飛ばしてかまわない。
- 「7回解き勉強法」も解説されていますが、理数系(特に数学)に特化している印象を受けますので、本記事での解説は割愛します。
著者について
著者の紹介は、どんな試験も一発合格する完全独学術 の解説に記載されています。その一部を抜粋すると、
- 東大法学部に現役合格
- 東大3年生で司法試験に一発合格
- 東大4年生で国家公務員I種試験に一発合格
- 法学部における成績優秀者として「東大総長賞」を受賞し、首席で卒業
など、私のような一般人にとっては超人のような存在です。
しかし、書籍を読み進めると意外と人間味が溢れていることに気がつくと思います。
同じ人間なのだと思うことで、私にも少しだけ希望が見えた気がしました!
「7回読み勉強法」を理解して感じた効果と注意点
第一印象は、非常に合理的な読み方だと感じました。
馴染みが薄かったり難解な書籍を頭から読むと、「書籍の全体像」と「現在読んでいる内容が全体のどこに位置するのか」が把握できません。その結果、読み終わっても結局よく分かっていないという状態に陥りがちです。
「7回読み勉強法」を取り入れることで、このような状態を回避しやすいと感じました。加えて、何度も書籍に目を通すことで、忘却曲線に抗いつつ知識の定着が図れるのではないかと考えています。
私個人としては、
- 深い理解が必要な場合は7回読み
- 育児の悩みに関する内容、仕事関連の書籍、試験勉強、など
- 厳密な正確さが求められない場合は3回読み
- 家事のライフハック的な内容、趣味の読書、など
といった形で使い分けても良さそうだと感じました。(私にとって育児は仕事よりも大事!!)
次に、時間と労力的に実現可能だと感じました。
この読み方であれば、1週間の4割の時間を費やすことなく実践できます。
各回を分けて読むことが推奨されているので、なかなか時間を取ることができない人でも毎日コツコツと積み上げられると思います。
ただし、紹介されているペースはあくまで書籍内の事例なので、実際に読む書籍によって変えていった方が良いという印象を持ちました。
1点だけ難点を挙げるとすれば、7回読むというモチベーションをいかに維持するかです。
モチベーションに関しては、本書の別章に加えて、他の独学・勉強法に関する書籍にも目を通し、理解を深めていきたいと考えています。
私が今後やりたいこと
3回読みを活用して、独学や勉強法に関する書籍を読んでみる。
何冊かピックアップしたので、モチベーションを維持する方法や、計画に落とし込む方法を重点的に、これから読んでみようと思います。
- 知的戦闘力を高める 独学の技法
- 「超」独学法 AI時代の新しい働き方へ
- 一生役立つ独学戦略――『東大クイズ王』ひとりで成果を出すための全技術!
- 独学大全――絶対に「学ぶこと」をあきらめたくない人のための55の技法
この記事を面白いと思ってくださった方には、おそらく刺さる書籍だと思います!
7回読みを活用して、仕事に関係する資格試験を受けてみる。
この書籍を読んだ印象では、特に試験に対して非常に効果が高そうだという印象を受けました。
せっかくなので、今の自分の仕事に一番近い試験である、IPAのシステムアーキテクト試験を7回読み勉強法を活用して受けてみたいと思います(怖くて「受ける」と断言はできません笑)。
2027年度からは新試験制度に移行するので、システムアーキテクト試験は今年の11月が最後です。
もし受けようかなと思っている方がいらっしゃいましたら、一緒に頑張りましょう!
本書内で出てくる「教科書」という位置付けに近そうな書籍のリンクも貼っておきますので。ご参考にしていただければと思います。
- 情報処理教科書 システムアーキテクト 2025~2026年版
- 2026年度版 ALL IN ONE パーフェクトマスター システムアーキテクト
- システムアーキテクト 合格論文の書き方・事例集 第6版 合格論文シリーズ
- システムアーキテクト 午後2 最速の論述対策 第2版
まとめ
- 「7回読み勉強法」は段階的に理解を深める学習法である。
- 1〜3回目では理解できなくても問題ない。
- 時間効率も工夫すれば、現実的に実践可能である。
以上
